普通のクリーニングでは、汚れは取れるけれども、革の色あせや傷、そして頑固なカビ跡などはなかなかキレイになりませんよね。
そんな時におすすめするのが、カラーリングコースです。
このカラーリングコースでは、独自の染料を調合し、バッグに合った色を再現します。
そして、スプレーガン(またはブラシ)を使ってバッグに色を補修していくんです。一度リフレッシュコースで丸洗いして汚れや油分をしっかり落とし、それから色を補修します。
これで、バッグがまるで新品のように蘇ります!
クリーニング(カラーリング、染め直し)工程
クリーニングからカラーリングまでの作業の流れを一部ご紹介いたします。
1.クリーニング
クリーニングは素材ごとの専用洗剤にて丁寧に全て手作業での洗浄をいたします。洗浄用のブラシも素材ごとに使い分けており、ブラシで生地を傷めない様に配慮しております。
洗浄後はオゾン乾燥機にてゆっくりと乾燥させていきます。高温などによる急激な感想は革にものすごく負荷がかかってしまうため、絶対にNGな行為です。
また、オゾンは除菌・消臭の効果があるので、革の表面を食べてしまうカビの除去にも効果があります。
洗浄で落としきれない革製品の頑固な汚れは専用の汚れ落としにて、除去していきます。またカラーリングするにあたりバッグの油分を一度落とします。カラー剤が革にしっかりと馴染むためには革表面を覆っている油分が邪魔になってしまうからです。特にハンドル部分は手汗により皮脂が多く付着しているので、入念に行います。この工程を怠ると表面に残った油分により、塗料が落ちてしまう可能性が高いからです。
2.下処理
クリーニング完了後にすぐにカラーリングという訳にはいきません。これから説明させていただく、下処理が仕上がりを大きく左右します。
まず塗料の密着性を高めるために、バインダーを全体に塗布します。バインダーとは簡単に言うと、接着剤の役割を担うもので、革表面と塗料を接着させる薄い薄い膜です。
次にキズやスレなどが激しい部分には、ウレタン樹脂溶剤を塗布し、コテなどで熱処理をすることで平滑な革面を再形成していきます。革の補修はよく紙やすりで削って平滑にしていく手法が取られますが、紙やすりですとキズ補修のためにある程度ダメージの少ない周囲の革も巻き込んでしまいます。革のシボ感など革の風合いが維持できないため、シュハリではなるべく革にダメージを与えない方法をとっております。
3.カラーリング(染め直し)
シュハリで使用しているカラー剤は、スプレー用水性塗料です。
基本的に着色はスプレーガンで行います。その理由として革の風合いを残し、塗料が剥がれにくくするためには、塗料の均一な塗布と薄塗が大原則だからです。
筆塗りですと、均一さが損なわれてしまい、厚塗りや薄塗りの箇所が出てきてしまうので、仕上がりに差が出てきてしまいます。キレイな仕上がりを実現させるため、シュハリではスプレーガンの使用を基本としております。もちろん、スプレーガンでは対応できない細かな作業などは筆を使用いたします。
また、着色は色を重ねながら調整していきます。厚塗りすれば色の調整や落ちない汚れやシミを隠すことは容易ですが、塗料が剥がれやすくなることや革の風合いがなくなってしまうことから、ここが職人の腕の見せ所となります。熟練された色彩感覚をもとに、色の調合をし、重ねる層を少なくすることが求められます。
最後に耐久性の向上と、移染防止、艶調整のためにトップコートを塗布し、完成です。
革バッグの染め直し(カラーリング)価格
バッグ・財布クリーニング 【カラーリングコース】
¥9,350(税込)〜
素材の特性上、下記の素材の補色は致しかねます。ご理解いただきますようお願い申しあげます。
カラーリング事例集
最後に
シュハリで大事にしている事は革の風合いを保ちつつ、かつカラーリング後に長くその状態を保たせることです。
カラーリング(染め直し)を依頼されるバッグの多くは革が傷んだ状態の物です。作業工程の中で、革への余計なダメージを極力無くしながら進めることで、お客様のご愛用のバッグをシュハリの技術を持って、更に長くご愛用いただくためのお手伝いが出来ればと考えております。
まだまだ、カラーリング(染め直し)というサービスは修理として浸透していないのが現状です。汚れてしまったり、色褪せてしまったりしたバッグを元の様に蘇らせるサービスがあるということを知っていただき、お困りごとやご相談ごとがございましたら、シュハリにご相談くださいませ。
バッグ・財布クリーニング 【カラーリングコース】
¥9,350(税込)〜
CHANEL マトラッセ バッグクリーニング カラーリングコース
¥22,000(税込)
バッグ・財布クリーニング 【リフレッシュコース】
¥6,600(税込)〜